製薬企業の医薬品の営業担当

製薬企業の医薬品の営業担当として、医療機関に対して営業をしていく事が主な仕事内容です。通常は、自社製品を使用している医療機関の空き時間に医師に直接製剤の情報提供をする事が多いですが、それ以外に看護師さんや薬剤師さんに対して製剤の勉強会を開催することもあります。 新薬発売時には自社製品が使われていない医療機関にももちろん訪問をする事になりますので、単純なルート営業のみではありません。また、新薬については販売後半年間は該当製剤を処方している医師に製造販売後調査という製剤の安全性調査への協力をお願いすることになりますので、2週間に1度以上の頻度でご訪問させて頂きます。 また、それ以外の仕事として、学会主催の学術講演会の共催やお手伝い、地域の機関病院などが主催する講演会の共催やお手伝いなどが主な仕事になります。

その製剤を本当に必要としている患者さんへの処方提案を医師に行うという事に抵抗を感じることは無かったのですが、自分の営業ノルマを達成するためだけに医師に自社の薬を使ってくださいと頼むことや、締め月に医薬品の在庫を管理している看護師さんや薬剤師さんに今月あと何ケース買っていただけませんかと頼むことが、自分の中の道理と合わず苦痛に感じていました。 医薬品ですので、同じ効能効果でも他社さんから出ている薬剤の方が合っているだろうと思われる患者さんもいましたし、締め月に購入をお願いした製品が翌月に返品処理されているのを見た時に、自分は一体何をしているんだろうと思う事もしばしばでした。 5年くらい前までは医師相手の接待も多く、患者さんに処方される医薬品はこのように選択されているのかと考えると複雑な思いをする事が多かったため、また同じ仕事をやりたいとはなかなか思えないです。

自分が医師に医薬品の処方をお願いしたことで、本当は薬を必要としていない患者さんにも薬が処方されているのではないかと考えることもしばしばあったのですが、たまに医師から自分が勧めた医薬品を使用したことで患者さんの調子が良くなったという話や、患者さんのご家族が喜んでいたというような話を聞く事を励みに仕事をしていました。 また、講演会のお手伝いなどは土曜日に開催される事が多く休日出勤も多かったのですが、後日その講演会の幹事医師から今回の講演会は大成功だったね、などと喜びの言葉を聞けた時に、役に立つ事が出来てよかったと仕事へのモチベーションを上げる事が出来ました。 この仕事は倫理観との板挟みになることが多いと思うのですが、本当にその医師に必要な情報はなんなのかを見極めて誠実な営業を心がけていればきちんと報われる仕事だとも思います。